本記事は、照明の畳数ごとの明るさの目安をまとめています。
注文住宅では照明も自分で考える必要があります。
などなど、照明を自分で決めろと言われてもよくわからんことが満載。
そこで本記事では、疑問だった照明の畳数ごとのルーメンやワットの目安について、目安がひとめで分かる早見表を作成しました。
照明の畳数ごとのルーメンの目安①
照明の畳数ごとの明るさの目安問題。
調べたところ、ワット(w)を使った計算例がありました。
変換の目安は、1畳あたり40W~70Wとのこと。
さっそく目安を踏まえた早見表を作成しました。
1畳は2マス分(910mm×1820mm)。
マス数に換算した結果も併記しています。
※以下の変換表では50Wで計算しています。
畳数 | マス数 | ワット[W] |
4畳~6畳 | 8~12マス | 200W〜300W |
6畳~8畳 | 12~16マス | 300W〜400W |
8畳~10畳 | 16~20マス | 400W〜500W |
10畳~12畳 | 20~24マス | 500W~600W |
12畳~14畳 | 24~28マス | 600W~700W |
14畳~16畳 | 28~32マス | 700W~800W |
16畳~18畳 | 32~36マス | 800W~900W |
18畳~20畳 | 36~40マス | 900W~1000W |
照明の畳数ごとのルーメンの目安②
上でご紹介した早見表で本記事は終了!
今回の記事作成は楽ちんだと思っていたんですが…。
そう。
調査があまりにも浅いと思い、その後も明るさについていろいろと調べました。
その結果、上で記載したワット(w)の変換だけではまだ全然足りてないことがわかりました。
最近は明るさについて「ワットw」ではなく「ルーメンlm」を使うのが一般的なのだとか。
以下に「ルーメンlm」の場合の早見表と、ルーメンが使われる理由を書いていきます。
照明の畳数ごとの早見表(ルーメン)
一般社団法人の日本照明工業会が発行しているガイドA121:2020に早見表がありました。
しかし、掲載されていたのは4.5畳~14畳までに対応するルーメンの値。
それ以上の畳数の場合の記載はないので自分で計算するしかありません。
日本照明工業会のサイトに記載された数字を見ると線形増加しているようなので、式変換は簡単です。
計算の結果、ルーメンの畳数ごとの変換式は以下となりました。
- 下限値
ルーメン=300×畳数+900 - 上限値
ルーメン=300×畳数+1,900
部屋の畳数を上の式に入れればルーメンが算出できます。
例えば6畳のルーメンを求める場合。
下限値:300×6畳+900=2700ルーメン
上限値:300×6畳+1900=3700ルーメン
となります。
早見表を作りたまへ
ルーメンでも畳数ごとに早見表を作成しました。
畳数 | マス数 | ルーメン[lm] |
4.5畳 | 9マス | 2200~3200lm |
4畳~6畳 | 8~12マス | 2700~3700lm |
6畳~8畳 | 12~16マス | 3300~4300lm |
8畳~10畳 | 16~20マス | 3900~4900lm |
10畳~12畳 | 20~24マス | 4500~5500lm |
12畳~14畳 | 24~28マス | 5100~6100lm |
14畳~16畳 | 28~32マス | 5700~6700lm |
16畳~18畳 | 32~36マス | 6300~7300lm |
18畳~20畳 | 36~40マス | 6900~7900lm |
照明の明るさにルーメンが使われる理由
畳数ごとに必要なルーメン値はわかりました。
次に「ワットw」ではなく「ルーメンlm」が使われるようになった理由を解説します。
ワットは白熱電球時代の単位
昔の照明で一番多かったのは「白熱電球」。
白熱電球の明るさは電力にほぼ比例します。
そのため電力の単位である「ワットw」が照明の明るさの単位にも使われていました。
ルーメンはLED電球の単位
白熱電球であれば電力とほぼ比例するので簡単でした。
しかし最近は省エネの観点から、白熱電球の代わりに「LED電球」が使われています。
LED電球は光る仕組み上、使用する電力と比例関係ではありません。
各メーカーがより省エネできる(=低電力でも明るい)LED電球を開発・販売しました。
その結果、同じワット数表記でも「メーカーによって明るさが違う」ということになります。
そこで、明るさを統一表記できる基準が作られた結果、使われるようになったのが「ルーメンlm」。
ルーメンはもともと明るさの単位なので、メーカーによって明るさがばらつくこともありません。
なのでLED電球を買う場合は、ルーメンを見て選んだほうがメーカーごとの明るさのばらつきがなくて安心です。
照明の明るさを選ぶポイント
上記では、畳数ごとのルーメンの早見表をご紹介しました。
基本的には早見表を確認すれば大丈夫ですが、使用する状況によって必要な明るさは異なります。
状況ごとの明るさのポイントをまとめました。
照明を設置する高さ
照明を配置する高さによって、明るさは異なります。
吹き抜けの場合と、ペンダントライトの場合を考えてみました。
吹き抜け天井に照明をつける場合
例えば、吹き抜けの天井に通常の天井と同じルーメンの照明を設置する場合。
吹き抜けのほうが、十分な光が届かず暗くなることが予想できます。
明るさは距離の2乗に反比例する性質があります。
吹き抜けが2階にある場合、通常の天井との高さは2倍あることになります。
なので明るさは、2倍の2乗に反比例=1/4になってしまいます。
単純計算すると、吹き抜け天井に設置するなら通常の4倍明るいものを選ぶ必要がある
※壁面反射などもあるため実際はもう少し差は少ないと思われます。
ペンダントライトをつける場合
ペンダントライトの場合も、天井付けとは高さが異なります。
ペンダントライトは天井からつり下がっている分、天井照明よりもダイニングテーブル等に近くなります。
(=より明るい)
ペンダントライトの長さによっても異なるため、50㎝長さのペンダントライトを想定して計算してみました。
明るさは距離の2乗に反比例する性質を利用します。
天井高さ240cmに天井照明を設置。
ダイニングテーブルの高さが70cmと仮定。
つまり天井照明からダイニングテーブルまでおよそ170cm。
(天井240cm-テーブル70cm=170cm)
ペンダントライトからダイニングテーブルまでおよそ120cm
(天井240cm-テーブル70cm-ペンダント50cm=120cm)
高さ差(距離)はおよそ0.82倍。
(140cm/170cm=0.82)
明るさは距離の2乗に反比例なので、およそ1.5倍。
(1/0.82*0.82=1/0.67=1.49)
つまり、50cmのペンダントライトを選ぶ場合、上の表の2/3の明るさのものを選べばよいことになります。
照明の色
照明の色によっても明るさは違って見えます。
よく選ばれるのが「電球色」「温白色」「昼白色」の3種類。
電球色はオレンジで温かみのある色。
昼白色はほぼ白色です。
昼白色のほうが部屋が明るく見えます。
色温度ケルビンK
照明の色の違いは色温度(ケルビンK)で表されます。
ケルビンKの数値が低いほど赤っぽく、数値が高いほど青っぽい光を出します。
LEDパッケージには、明るさのルーメンだけでなく色温度のケルビンの記載もあることが多いので、購入の際には確認するとよいです。
ケルビンと色のおおよその目安は以下の通り。
電球色 | 3000K |
温白色 | 3500K |
白色 | 4200K |
昼白色 | 5000K |
昼光色 | 6500K |
部屋ごとのおすすめ色温度
良く販売されている色温度は「電球色」「温白色」「昼白色」の3種類。
部屋の用途によって色温度を使い分けるのもおすすめ。
例えば、子供部屋や学習スペース。
集中して勉強する際は視力低下を避けるために、昼白色の明るい照明を選ぶとよいです。
例えば、リビングや寝室。
リビングや寝室はゆったりくつろぐための空間です。
電球色のような暖色系を選ぶと落ち着くと言われています。
さらに寝室は電球色にしておくと、脳内の明るい→暗いの切替がスムーズになります。
リラックスしつつ眠りにつく効果も見込めます。
リビングなど、昼は子供が勉強や遊びに利用し、夜はリラックスした空間にしたい場合は、色を変えられる調色・調光機能搭載タイプがおすすめ。
LEDの配光角
LEDの種類によっては、光の角度も選ぶことができます。
主に「全方向」「広配光」「下方向」の3タイプ。
全方向タイプだと部屋全体が明るくなります。
リビングなど広い部屋用途向き。
下方向タイプは1か所を集中して照らすので、照らされた場所はスポットライトのように明るく感じます。
これはトイレなどの狭い空間におすすめ。
部屋の壁紙の色
照明を設置する部屋の壁紙も明るさに影響します。
例えば、白い壁紙であれば、照明の光を反射するので部屋全体が明るくなります。
逆に、黒っぽい壁紙だと光を吸収するので暗く感じます。
利用する年齢
人の目は、年齢を重ねるごとに暗く感じるようになります。
同じ明るさの光を見ても、80代になると30代の頃より20%も暗く感じるとのこと。
ご高齢の方と暮らす部屋の場合は、1つ上の明るさを選んだほうがよいですね。
まとめ
部屋の広さに応じた照明の明るさをまとめました。
照明って奥が深いですね。
ルーメン数だけでなく、部屋の壁の色なども明るさに影響するようです。
本記事が照明選びの参考になりますように。
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